不貞行為とは、婚姻をして配偶者がいるにもかかわらず、第三者との間で性的関係をもつなどの行為をいいます。
婚姻関係にある男女においては、互いに相手方に対する貞操権を守る義務があり、同時に、相手方に対して貞操を守るよう求める権利を有しています。不貞行為はその義務に違反し、また権利を侵害して、配偶者以外の第三者との間で性的関係等を行い、その配偶者に対する貞操権を侵害する行為をいいます。

不貞行為においてもっとも問題となるのが、そもそも不貞行為を行なったことを立証することが困難である点です。本人や不貞行為をした第三者が事実関係を認める場合やメール等でその事実を認める内容が残っているなどの場合を除き、その立証には多少の困難が伴います。右場合でない限り、間接証拠でしか立証できない状況に陥ります。
不貞行為においては、貞操権を違法に侵害した場合に、その被害者から、不貞行為を行った者に対して不法行為責任を追求することが問題となります。
また、不貞行為は、離婚原因となります。離婚をした場合には、慰謝料額も変わってきるのが一般です。不貞行為により婚姻関係にある者の権利を侵害された一方配偶者は、他方の配偶者に対して、離婚に基づく財産分与請求・養育費請求のみでなく、慰謝料請求をすることができることとなります。
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