☆単に、手間と費用を省けるからという理由だけで、自筆証書遺言を選ぶな! |
確かに |
「相続なんてまだ先のことだし、遺言書なんかにお金や時間をかけてなんかいられないわ…」
一見ごもっともな話です。 |
しかし |
相続では、えてして相続争い、遺言内容の無効、偽造、変造等の問題や紛失等のリスクが付き物です。
単に手間と費用を省きたいだけでこの遺言を選択することは、かえって安かろう悪かろうで、「安物買いの銭失い」になりかねません。 |
即ち |
相続争いや遺産分割等に時間や訴訟費用がかさみ、
例えば、長期でも何ヶ月かで作成でき、10万から数十万程度の費用で済む遺言作成費用に対して、一旦遺言内容に関して相続争いが起これば、何年間もの調停等の争いとなり、裁判費用や代理人への費用は数百万円に上る場合もあり、更には精神的肉体的疲労ははかり知れません。中には、「お金は血よりも濃い」結果を生み、親族関係がバラバラとなる場合もあります。
このような状態は、「私の家族は仲がいいし絶対ありえないわ!」と思っている方にも、当然のごとく生じてしまいます。
貴方が天国からイガミ合う遺族を見て、あの時ああしていればと後悔しても、イエスのように復活することはできないのです。
まず、人間は欲が深いことを前提として、私の家でも、必ず相続争いが起きるんだということを念頭として、遺言を選ぶ必要があります。 |
ただ |
そうは言っても、遺言書を作り変えるごとに公正証書等とすることは手間と費用がかさみ、効率的ではありません。 |
そこで |
公正証書遺言を作る予定だが、それまでの緊急な事態に備えてとりあえず、自筆証書を作っておく場合 |
また |
自筆証書遺言の短所を十分理解した上で、その欠点を十分担保できる場合(すなわち、その欠点を無くすことができるように遺言書をきっちり作成し、保管できる場合)には、自筆証書遺言でも構わないと思います。 |
ただ、 |
自筆証書遺言として相続争い等の原因を作らないためには、念のため、遺言相続の専門家に、ご相談されるのがベストだと思います。 |