性的関係がないのに慰謝料請求された場合の対処

不倫示談

性的関係が本当にないにもかかわらず、勘違いされるような言動が相手の配偶者に誤解されて、慰謝料を請求されるケースがあります。

この場合には、当事者がいくら否定しても、不倫をされていると疑っている側は余計に不倫をしていると信じこんでしまい、強行な態度にでるケースがあります。

この場合、あたかも交通事故のようなケースにどう対処したらよいでしょうか。

不倫を誤解されて慰謝料請求されたケース

慰謝料相談

ネットゲームで知り合った異性とラインなど色々交流していましたが、ネット疑似恋愛と悪ふざけも入り、性的関係をもったかのような会話をラインでやり取りしていました。
しかし、実際に不貞行為をしたことはなく、何度か会って食事をした程度でした。このまま続いて居れば、そのような関係になったかもしれませんが、今はラインを通じて盛り上がっているだけでした

ところが突然、相手方の夫と名乗る方から不倫の疑いを掛けられ、慰謝料請求をされていますが、どうしたらいいでしょうか?

慰謝料

不倫の事実がないことをどう主張していくか

慰謝料請求については、違法行為があったといえるためには、不法行為としての違法性を、被害者側が立証する必要があります。

このケースであれば、メールの内容が不貞行為に証拠として提出されるケースになります。

本当にそういう関係がないのかを逆に加害者側が反証していかなければいけない状況になります。

当事者同士での話し合いが可能な場合

当事者での話し合いや示談での解決が可能な場合には、たとえ、自分が不倫行為をしていない場合であって、何ら後ろめたいことがないケースであっても、放置しておくことは選択肢として悪い選択になります。

慰謝料を請求する側は、不貞行為や不倫があったと信じ切って、慰謝料を請求してきているため、放置しておくと、裁判等による対応を余儀なくされてしまうという結果になってしまいます。

それでも、裁判になったら真実が明らかになるので、何ら悪いことをしていないので、裁判でもなんでもやってやるという考え方もあります。

しかし、これでは、裁判になった場合の弁護士費用を負担しなければならないし、相手方が納得しなければ、本人尋問が行われるなど、予期しない不利益な状況に追い込まれることがあります。

裁判はすべてが神の目で判断されるわけでなく、冤罪のように、真実と異なっていても、真実であったかのように認定されるケースも数知れずあります。

そのため、裁判で真実でないにもかかわらず真実かのように認定されて、慰謝料を請求されるお墨付きを与えられてしまいます。

そこで、まずは、裁判などへと大事に進む前に、当事者間で話し合いができる場合には、できることはすべて行っておくことが望ましいです。

自らが軽率なメールを送ったことで誤解して傷ついた相手方がいるとすると、その迷惑料を若干でも支払って終わらせることが、後々の面倒を招かないようにするためには必要な場合もあります。

弁護士が依頼を受けて慰謝料を請求してきた場合

弁護士が依頼を受けて慰謝料を請求してこられた場合が一番厄介なケースになります。

弁護士に依頼をした当事者は、弁護士に着手金を支払っていますし、また成果報酬という高額な金額を支払わなければならないことになるため、弁護士も依頼料の報酬を一円でも多く取りたいという先生もいらっしゃいます。

弁護士業務も、正義の実現のためにあるのではなく、依頼者のためひいては自分の事務所や給与のために究極の目的があるからです。これは自由経済社会の中では止むを得ないことで弁護士だから、分かってくれるなどと考えていては失敗します。

そこでこのケースの場合には、裁判リスクなどを考えながら解決しなければなりませんが、弁護士の報酬を考慮した比較的高額な慰謝料額になる傾向にあります。

もし、納得できない場合には、自ら弁護士費用をかけてでも裁判で争って納得いくまで戦うほかありません。

ホテルに一緒に入ったが何もしなかったケース

このケースにおいては、不倫の事実があったと推定される証拠が提出されていることになりますが、これを覆すことはなかなか難しいでしょう。

ラブホテルに入りながら、不貞行為がないという反論は、室内の状況が分からない以上、不倫の事実を覆す事実としては難しいでしょう。

このケースで覆される事由としては、例えば性同一性障害であることが明らかであるとか、EDで治療を受けているなどの客観的に履行不能な証拠が必要となる場合も多いでしょう。

以上のような特殊な事情がなければ不倫の事実の推定を覆すことは難しい状況です。

家に泊めたケース

家に泊めたケースも、その事実の証拠があった場合には、反論も難しくなるケースが多いでしょう。

泊めた側の意図としては、いつも知人を同じように泊めるなど、男女問わずオープンな交際をしている場合など、泊めるだけであれば何の抵抗感がない方もいます。

最悪なケースとしては、酔っぱらって右も左も分からないため、終電車もなくなったので、かわいそうに思って、一晩泊めてあげた場合などのケースでも、相手方の配偶者には浮気と疑われて慰謝料請求の対象にされてしまうということです。

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